バルジブラケット(上)を読んで

読書

黒木亮(ダイヤモンド社)
面白さ   ★★★★★
勉強になる ☆★★★★
総合評価  ★★★★★

今は超大手ファンドに勤める、証券会社時代の同期と久しぶりに会った際に、おすすめの本を聞いて紹介された本。
彼はもともと投資銀行業務やファンド業務が好きなので、ドはまりしたのだと思いますが、私が読んでもかなり面白く読めました。
特に、これから投資銀行を目指すような方や、投資銀行で働き始めたばかりの若手が読むとかなり面白いのではないかと思います。

そもそも投資銀行とは何かというところですが、少し検索すると「M&Aや証券引受業務を行う金融機関」と出てきます。
主に上場企業などの大企業を相手に、M&Aのアドバイザー(対象企業の価値算定、契約交渉、そのほか実務含めて、M&A案件が完了するまで、法務アドバイザー等と共に顧客企業に伴走)や、証券引受業務(主に顧客の資金調達のために株式・社債の発行をサポートし、それを機関投資家(金融機関等の大規模資金を持つ投資家)等に向けて販売する業務)を行います。
私の前々職を含めて、国内系だと野村證券・大和証券などがあり、外資だとモルスタなどが超有名どころですが、他にも多くの企業があります。

本書は主に3人の投資銀行マンを主人公に話が進みますが、それぞれが異なる業務に従事しているので、投資銀行の世界を知る上でも役に立つと思います。
また、各人のストーリーは、企業名などを微妙にぼかして書いたりしていますが、実話に基づく部分が多いので、そういった意味で、経験者からしてもリアリティがある内容になっていると思います。黒木亮の経歴を調べると、都市銀行に就職後、外資の証券会社や商社の海外現法での勤務経験があるとのこと。妙にリアリティのある話が書けるのも納得しました。

私が本書を本で一番面白いと感じたのは、昔の投資銀行の熱気というか狂気というか。
そういったものまでが、本当によく書かれていると感じました。
今では、国内系・外資系含めて、ここまでの熱気を持っている職場はなくなってしましましたが、それでも年配の社員の方々からは、そのころの名残のようなものを十分に感じることができました。
私自身がそういった経験を持っているため余計に、本書を読んでいて「あの人たちはこのような激動に時代を、狂気にも似た熱気で駆け抜けてきた人たちだったんだな」と感じることができ、少し懐かしい気持ちになりながらも(自分にはとても務まらないなと思いながら)読み進めることができたのだと思います。

分厚い本ではなりますが、上巻を一気に読んでしまったので、下巻も借りて読み進めています。
久しぶりに、他人にも進めることができる面白い本に出会えたと思います。

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